童謡・唱歌『春の小川』
大正元年(1912)
作詞:高野辰之
作曲:岡野貞一
『春の小川』クイズ
春の小川に出てくる花は(2種類)?
春の小川に出てくる水中生物は(3種類)?
※上記の歌詞で答え合わせをして下さい。
「春の小川」は、1912年に発表された文部省唱歌です。国民学校や小学校で現代まで100年以上にわたって教えられ続け、世代を越えて歌い継がれています。
一番の歌詞にある「すみれ」は、道ばたで春に深い紫(菫色)の花を咲かせる野草です。独特のラッパのような形の花を横向きかやや斜め下向きにつけます。山間部の道ばたから、都会ではコンクリートのひび割れ等からも顔を出します。「れんげの花」は、マメ科ゲンゲ属のゲンゲのことです。レンゲソウ(蓮華草)や、単にレンゲとも呼ばれます。仏さまが鎮座していらっしゃる水生植物のハスの花の「蓮華(れんげ)」とは異なります。
渋谷区の河骨川がモデル?
作詞の高野の自筆原稿は発見されておらず、歌のモデルの川については決定的な資料がありません。高野が居住していた東京府豊多摩郡代々幡村(現在の東京都渋谷区代々木3丁目)の一帯は、当時一面の田園地帯であり、宇田川の支流のひとつである河骨川が、田圃を潤し、周辺にはスミレやレンゲが生え、メダカが生息していたため、それを歌ったのが本作であるという説があります。
河骨川は、東京都渋谷区にあるNHKホールの近くの宇田川の上流にあたります。NHKホールから歩いていける小田急線の代々木八幡駅付近の線路沿いに『春の小川』の歌碑が建立されています。1964年(昭和39年)に東京オリンピック開催による区画整理で暗渠化されているため、この歌が発表された大正元年(1912)当時の面影はありません。地面の下の宇田川は、井の頭通りの道路の下を流れ、渋谷駅東口の北側で渋谷川に合流します。渋谷川をさかのぼっていくと新宿御苑に辿り着きます。新宿御苑の園内には玉藻池という池があり、そこから湧き出る水が渋谷川の流れを生み出しているそうです。かつての川の岸辺である、小田急線の代々木八幡駅にほど近い線路沿い(代々木5丁目65番地)には歌碑が建てられ、渋谷区教育委員会による解説が添えられています。
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回想法
- 子どもの頃に住んでいた家の近くに川は流れていましたか? その川の名前は?
- 子どもの頃、友だちと川で遊んだ思い出はありますか。どんな遊びをしましたか?
- 川岸にはどんな花が咲いていましたか?(れんげ、すみれ、なのはな、ゆり、など)
- 川の中にはどんな生き物がいましたか?(えび、めだか、ふな、こい、かに、など)
- 川で泳いだことはありますか?