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介護は在宅でするべき?施設に入居するべき?

介護の『在宅』『施設』問題

あなた自身、あるいはあなたのご両親が介護を必要とする状況になった時、選択肢は大きく分けて二つあります。訪問サービスや通所サービスを利用しながらご自宅で介護をつづけるか、もしくは施設へ入所して専門職に介護を任せるかです。結論を言うと、介護は“どちらかにするべき”という正解がありません。超高齢社会の今、高齢者が安心して暮らせる住まいも多様化しています。在宅介護を選んだとしても、施設介護を選んだとしても、それぞれにメリットとデメリットがあり、それを理解した上で本人と家族が納得のいく答えを出すことが大切です。


【在宅介護】

メリット

  • 住み慣れた自宅で生活できる
  • 費用が安くて済む場合が多い
  • 生活の自由度が高い

デメリット

  • 専門知識を持たない家族が介護をする危険
  • つらい介護を家族が毎日続けなければならない
  • 認知症による徘徊などで近隣に迷惑がかかる可能性がある

【施設介護】

メリット

  • 医療や介護の専門家が常に傍にいる
  • 専門職に託せるので家族が自分の時間をもてる
  • 緊急時に必要な対応をしてもらえる

デメリット

  • 費用面の負担が大きい
  • 遠方の施設の場合、家族の関係性が薄くなる(2022年2月現在、コロナ感染症が蔓延している状況で面会を中止している施設が多い)

施設介護は必要悪ですか?

老人ホームへの入居を「本人に申し訳がない」「周囲から冷たい家族と思われる」「寂しい思いをさせるのではないか」と悩む家族は少なくありません。一方で、在宅介護で疲弊しきってしまい、長年働いてきた職場を辞めたり、自身の体調を崩したりしてしまう家族も存在します。その結果、ご本人や家族間の関係性にも悪影響を与え、介護がきっかけとなって家族の仲にヒビが入るケースもあります。

施設介護はベターな選択肢の一つ

施設への入所は家族への想いが足りないからではなく、ベストな、あるいはベターな選択肢の一つととらえることが大切です。長年、高齢者施設で作業療法士として働いてきましたが、家族に気兼ねせずに生きたいと本心から考える高齢者が増えているように感じます。「家族に囲まれて生活するのが一番幸せ」というのは一つの価値観ではありますが、絶対的な物差しにはなりません。

施設介護は新たな出会いの場!!

施設には、介護士、看護師、作業療法士、介護支援専門員、事務職員など多くの職員が勤務しており、高齢者にとって日常の介護やイベントなどを通じた人との出会いと交流の場になっています。家族の中だけの限られた人間関係よりも時には豊かな人間関係の構築の場になる可能性もあります。もちろん、認知症が進行して自分では判断がつかない方もいらっしゃいます。本人に強い拒否があっても在宅介護がままならず、身が切られるような思いで親を施設へ送り出さなければならないケースもあるでしょう。大切なのは、看取りのその時に「この施設で最後を迎えられて良かった」「この施設へ親の介護を任せて良かった」と心から思える施設に巡り合うことです。

施設選びに必要なこととは?

様々な事情で施設を利用することを選択した際に、どのように施設を選んだら良いののでしょうか? 老人ホームと一言でいっても、種類や費用なども様々です。また、運営主体によって特徴が異なっており、ご自分やご両親に合った施設を見つけることは容易なことではありません。しかも一度入所してしまえば「終の棲家」として暮らしていく覚悟も必要になります。
施設を選ぶには、どのようなサービスがあり、どんな入居条件があるのか、それぞれの特徴や違いを知っておく必要があります。また、事業者ごとに施設の雰囲気やサービスの質などが異なっており、事前の見学で注意すべき点は多岐にわたります。施設選びは、自分や自分の親の介護をしてもらう職員たちを選ぶことでもあります。最近は高級ホテルや旅館と見間違うような立派な建築の老人ホームが多くありますが、残念ながら「仏作って魂入れず」といった施設も散見されます。
そこで、今後このブログでは、①老人ホーム・介護施設の種類、②施設の選び方、③入居までの流れを順に紹介していきます。ブログ記事を読んでいただき、素晴らしい施設や人との出会いにつなげていただければ幸いです。

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